前回からの続きです。
大分時間が経ってしまいましたが(^^;
前回、185系特急「踊り子」号で東京から小田原まで列車旅した内容を書きましたが、この日(5月6日)のもう一つの目的は普通列車グリーン車を長時間乗り通すことでした。
ということで、今回は後半の普通列車グリーン車乗車編です。
首都圏内の長距離運用のグリーン車付き普通列車は幾つか考えられますが、休日おでかけパスの指定エリア内で、出来れば始発から終点までという条件を満たしているのは、横須賀線・総武快速線を走る久里浜-成田空港間の普通・快速列車だろうということで目星を付けました。
久里浜から成田空港までは走行距離にして約150km、所要時間にして3時間10分の行程。
3時間10分と言えば、かつて新幹線0系「ひかり」号が東京-新大阪間を結んだ際の所要時間。
(現在はもう少し短縮されているし、「のぞみ」なら2時間半弱ですが)
そう考えると、長いですよね(^^;
以上のことを念頭に、僕は小田原から久里浜に向かいました。
まず大船まで戻って、そこから横須賀線に乗り換えて久里浜まで行くという行程になります。
ここでは普通列車の普通車を乗り継いで行きましたが、大船-小田原間は「踊り子」であっという間に着いた印象なのに対して、普通列車だとけっこう長く感じましたね。
時間としては12,3分程度の違いですが、そこそこ混んでいる普通車で立ちっぱなしというのはやはりしんどい(^^;
大船に到着したのが11時36分、そこから横須賀線に乗り換えです。
列車を待っていると、特急「成田エクスプレス」号が。
実はE259系を生で見るのは初めてだったり。
それから少し経つと、逗子止まり列車が到着とのアナウンス。
取り敢えず、それに乗ることのしたのですが、列車が到着した時僕は少し驚いてしまいました。
というのも、てっきり横須賀色の帯が入ったE217系が来るものと思っていたのですが、来たのが湘南色の帯が入ったE231系だったからです。
一瞬ホームを間違えたのかと思いました。
恥ずかしながら、湘南新宿ラインを経由する宇都宮線系統の普通・快速列車が、横須賀線に入線して走ることを今回初めて知りました。
しばらく鉄道から離れていた間に、昨今の鉄道事情にはすっかり疎くなっていたもので、この辺りの状況は把握していませんでした。
それにしても、高崎線と宇都宮線の普通・快速列車の運行体系は複雑怪奇の様相を呈しますね。
かつては東海道本線と東北本線や高崎線の列車の運行は基本的に東京と上野で分断されていたので、今より不便だったかもしれませんが、すっきりはしていたわけです。
しかし、湘南新宿ラインと東京上野ラインが通じた今は、便利になった一方で、何やら複雑になってしまってわけが分からないです。
これを運行管理するのも並大抵のことではないのでしょうね。
逗子どまりの普通列車で逗子まで行ったら、そこからは久里浜行のE217系の電車に乗ります。
しかし、時代は変わったなあ。
かつての横須賀色の113系ばかりが行き来していた頃からは隔世の感があります。
しかも、このE217系も登場から二十年以上経つというのだから、僕も歳を取るわけだ……。
久里浜に着いたのは12時55分。
次の久里浜発から成田空港への直通列車は13時44分。
それまで1時間近くあるため、改札を出て駅周辺を少しブラブラすることにしました。
時間的にお腹の空く時間帯でしたが、お昼は駅弁を買って普通列車グリーン車の中で食べると決めていたのでしばし我慢。
JR久里浜駅から数十メートル先には京浜急行線の京急久里浜駅があります。
そちらの周辺界隈の方が栄えていて、 久里浜の中心街は京急久里浜駅を基点として広がっている感じですね。
JRの久里浜駅はちょっと街の外れにあるような感じ。
でも、僕は好きです。
かつてはここも蒸気機関車が行き交っていたのであろうなと思わせるほんのり昭和風味な雰囲気が残っているからです。
ブラブラしているうちに、時間は割とすぐに経ち、13時44分発成田空港行きの列車の時刻が迫ってきました。
ここで僕は駅弁を買おうと思ったのですが、JR久里浜駅には駅弁を買えるようなお店がありませんでした(^-^;
また、無知を晒すようですが、駅弁は久里浜駅で買えるものと思い込んでいました。
行楽需要もある横須賀線の終着駅だったし……。
大船駅、逗子駅では買えたようですが、こういうことは予め調べておくか、東京駅や小田原駅のような確実に売っているような大きな駅で買っておくと無難だったかも。
詰めが甘かったですね。
まあ、これは今後の教訓とします。
ということで、仕方ないので、駅の改札口傍にあったNewDaysでお昼を調達。
お弁当は売り切れていたので、お握りとサンドイッチを買いました。
そして、さあグリーン券を購入という段で、僕はつまらぬことを考えてしまいました。
明日は仕事だなあ……という(^-^;
成田空港まで行けば約3時間。
グリーン車の座席に座ると言えども、長時間列車に揺られているというのはそれなりに身体の負担になります。
さらに、その後は、成田線を経由して常磐線の我孫子駅まで行き、そこから普通列車で荒川沖駅まで帰らなければなりません。
身体が決して丈夫ではない僕は、体力的、体調的に少し心配になってきました。
もちろん、次の日も休みなら迷わず予定通りに行ったのですが……。
結局、予定を変更し、品川から常磐線の普通列車に乗り換えて、そのまま普通列車グリーン車を乗り継いで荒川沖駅に帰ることにしました。
途中、乗り換えはあるけど、それでも3時間程度普通列車グリーン車に乗り通すことには違いありませんからね。
(結果として、この選択は少々皮肉な形で正解となったわけですが……)
ということで僕は土浦駅までのグリーン券を買うことにしました。
今回は最終的に土浦駅の一つ手前である荒川沖駅で降りなければならないのですが、これがこの日の最後の行程になるし、出来るだけ長い時間グリーン車に乗っていたいということで、休日おでかけパスの指定エリアギリギリの土浦駅まで一旦乗り通すことにしました。
値段は同じだしね。
なお、普通列車グリーン券は、みどりの窓口、駅改札口前にある券売機、または、ホーム内に設置されているSuica専用の券売機で買い求めることが出来ます。
上の画像の場合、上の小さな切符が駅改札口前の券売機で買った時のグリーン券、下の大きな切符がみどりの窓口で買った場合のグリーン券になります。
Suicaの場合はSuicaにグリーン券の情報が書き込まれます。
僕は今回ホーム内の設置してあるSuica専用の券売機で購入しました。
今思えばみどりの窓口で記念になる切符を買えば良かったと思いますが……。
なお、料金は2018年5月6日現在で以下のように設定されています。
(見えづらくて申し訳ないです)
車内料金と事前料金とで、また、平日と土休日での料金の設定が異なり、土休日の事前料金 が最大で780円と最も安くなります。
また、同一方向であれば別の普通列車グリーン車に乗り継ぐことが可能です。
つまり、51km以上の料金を払えば、同一方向ならどこまでも乗り継げることになります。
座席は基本的に自由席で、着席の保証はありません。
満席でデッキ内で立っている場合も料金が必要となります。
ただ、満席の場合など利用を取りやめることは可能で、グリーンアテンダントにその旨を申し出れば対応してくれるそう。
13時35分頃、成田空港駅行きとなる列車が到着。
もちろん、乗るのはグリーン車。
首都圏の普通列車グリーン車ですが、現在は全て二階建て車で、トイレが付いている車両と乗務員室が付いてる車両が2両ユニットで編成に組み込まれています。
E217系場合、サロE217とサロE216となります。
普通列車グリーン車に二階建て車が導入され出した頃は、二階建て車と従来の平屋車がペアを組むというパターンでしたが、E217系からオール二階建てとなったようです。
かつてのオール平屋時代は最大で128名だった着席定員もオール2階建ての現在は180名と大幅に増えました。
サロE217・E216を含む首都圏普通列車グリーン車の車体構造は基本的には同じで、座席部は共通して大きく三つの区画に分けられます。
画像上から順に二階席部分、一階席部分、平屋席部分です。
二階席と一階席の区画は車両の中央部に位置し、平屋席は両端部に位置しています。
現在はどの普通列車グリーン車も、座席は二階席が青い柄、一階席と平屋席が赤紫っぽい柄となっています。
E217系が登場した当初、E217系グリーン車の座席はグレーを基調としたシックなデザインだったそうですが、現在は画像にあるような具合に統一されているようです。
今回、二階建て車が導入される以前の平屋時代の雰囲気を少しでも味わいたいと思っていたので、平屋席を選びました。
平屋席のメリットはなんといっても頭上の空間が広々としていて荷台が設置されているということです。
二階席と一階席はスペースの都合上荷台が設置されていません。
人気がある区画はやはり二階席部分になるのですが、以上の理由で平屋席が良いという人もけっこう居るのだそう。
グループ利用や荷物が多い時などは平屋席が良いかもしれませんね。
今回僕が乗った際も、途中おそらく成田空港へ向かうと思われるスーツ姿のビジネスマンらしき男性が一人乗って来たのですが、荷台にキャリーケースを乗せていました。
あと、足の不自由な方なども、平屋席の方が利用しやすいでしょうかね。
座席に着くと、Suicaでグリーン券を購入した場合、頭上に設置されているカードリーダーの読み取り部分にSuicaをかざすと、Suicaに書き込まれた情報を読み取りランプが赤から緑に変わります。
これが料金を支払い済みという証明となり、検札は必要なくなります。
(画像は常磐線のE531系のグリーン車でのもの)
切符でグリーン券を購入した場合、このSuicaシステムが使えないのでランプは赤のままで、乗務しているグリーンアテンダントによる検札が行われます。
検札後にランプは赤から緑に切り替わります。
なお、席を移動する場合や別の普通列車グリーン車に乗り継ぐ場合などは、Suicaであればもう一度読み取り部分にSuicaをかざすことでランプが赤に戻ります。
その上で、移動した席、もしくは乗り継いだ別の普通列車グリーン車の座席でまた頭上のカードリーダーにかざすことで、そこのランプが赤から緑に切り替わります。
最初に移動前の座席のランプを赤に戻していなければ、ここでランプが緑に切り替わらないので注意。
切符の場合は、座席を移りたいときはその旨をアテンダントに伝えるか、列車を乗り継ぐ場合は検札の際に乗り継ぐ旨を伝えれば良いかと思います。
自由席は着席保証がないのがデメリットですが、その分こうした融通が利くところはメリットと言えると思います。
やはり、午前中に乗った185系の普通車の座席に比べると、足元に余裕が感じられますね。
6cmの違いなのですが、車内のような限られた空間での6cmの差はけっこう大きいです。
E217系グリーン車の場合、座席の土台が片持ち式で、窓側席は土台で足元が塞がれてしまうのが難点といえば難点か。
ただ、シートピッチが広いのであまり気にはなりませんでした。
座席自体の座り心地は、時期的に後に登場したE231系やE531系のグリーン車の座席よりも良いかも。
13時44分に成田空港行の列車は定刻通り発車。
この時点で僕の乗っていた平屋席の区画は完全貸し切り状態。
発車すると、早速買っていたお握りを頬張りました。
最もホッとし、最も気持ちが高まる瞬間です。
幸せです。
久里浜-逗子間の車窓からは、途中トンネルがあったりと東京近郊とは思えない緑豊かで長閑な風景が続きます。
鎌倉辺りの風景はやはり悠久の歴史を思わせる風光明媚さを感じますね。
グリーン車からそんな景色を悠々と望めるのはなかなか贅沢だと思いました。
逗子までは乗客も少なめで、僕の乗っている区画などは完全に貸し切り状態でしたが、逗子、鎌倉と行楽客と思われる乗客が列車に乗り込んでいました。
やはりここも外国人観光客の姿がちらほら目立ちます。
歴史的なスポットはどこも外国人からは人気があるようですね。
大船までくると、風景も都会的になってきて乗客も増えてくる印象。
先ほど言及した成田空港に向かうと思われたキャリーケースを持ったビジネスマンらしき男性も、大船で乗ってきました。
大船から成田空港へのアクセスは特急の「成田エクスプレス」号がありますが、高めのA特急料金設定なので、急ぎでなければ横須賀・総武快速線の普通・快速列車のグリーン車を使うというのも一つの手なのかもしれませんね。
横浜を出るともう東京はすぐそこという感じがします。
東海道本線を走る列車に乗っているのと横須賀線を走る列車に乗っているのでは、何となく車窓から見える風景の印象も変わって来るから不思議です。
あと、一つ気になったのは、横須賀線は横浜から品川まで停車駅が多いと感じました。
現在は横浜、新川崎、武蔵小杉、西大井、品川となっていますが、以前は横須賀線もここらは快速区間で停車するのは新川崎だけだったような気がします。
やはり、これも湘南新宿ラインが繋がったことと関係があるのでしょうかね。
横浜を出た頃は、昼時を過ぎて日も少し傾いてくる時間帯で、雲の隙間から射す淡い午後の陽ざしに少し眠気を誘われ、まどろみそうになりました。
ここで寝落ちして千葉方面まで乗り過ごしてしまったりすると少々厄介だと思ったので、何とか堪えましたが、この感じが何だかとても懐かしくて、心地良かったです。
少しだけ、子ども時代に憧れていた横須賀線や東海道本線の普通列車グリーン車(サロ110)に乗っているような気分に浸れました。
品川に到着したのが15時3分。
ここでE217系とは別れを告げ、15時17分品川発水戸行きの常磐線普通列車E531系に乗り換えです。
もちろん、乗るのはここでもグリーン車の平屋席。
常磐線普通列車のグリーン車に乗るのは、大分こなれてきた感があります。
なお、普通列車グリーン車は座席指定がないので、出来るだけ始発駅から乗った方が確実に席に座れて良いと思います。
上野から乗る場合は上野始発の列車に乗った方が良いかも。
もっとも常磐線の場合、今のところ平日の通勤時間帯以外ならそうでなくても心配なさそうですけどね(^^;
こちらが E531系グリーン車内の様子。
上から二階席部分と平屋席部分。
一階席は意外にもすでに着席している乗客がけっこう居たので、撮影は差し控えました。
E217系のグリーン車と比べて車内の雰囲気がちょっと違いますね。
座席の色がこちらの方が濃い目かな。
E531系の方がデビューが遅いので、その分E217系のものより全体的にフレッシュな印象はあります。
個人的には、内壁や扉などの内装のデザインは、E217系のグリーン車の方が木目調のものが使われていたりと、少し落ち着いたシックな印象があって好みかも。
E531系やE231・E233系の座席の土台は下の画像のように中心部にあります。
これなら、窓側と廊下側共に前の座席下に足を伸ばせるますね。
また、E531系では座席の後ろにドリンクホルダーや傘立てが新に設けられていたりして、機能面と設備面でE217系のグリーン車の座席より若干の進化が見られます。
座席自体の座り心地としてはやや硬めで、E217系の方に軍配が上がるでしょうか。
ただ、この辺は好みに個人差もあるかと思います。
列車は15時17分に定刻通り発車。
品川の車両基地にはE657系(手前)とE531系(奥)の姿が。
この普段見慣れた車両を見ると、ホームに戻ってきたという安堵感があります。
もう期間が過ぎてしまいましたが、座席後ろに付いている網の収納ポケットにはこのようなキャンペーン広告のチラシが入っていました。
常磐線の普通列車グリーン車は2007年の導入から11年経ち、大分定着してきているとは思いますが、二等車時代からの伝統がある東海道本線や横須賀線に比べると、乗車率はまだまだ低いようです。
僕が実際に見た所でも、東京駅で宇都宮線、高崎線系統の東京上野ラインの普通・快速列車を見ても、グリーン車の座席はけっこう埋まっている印象。
大宮、高崎、宇都宮方面と湘南、横須賀方面を行き来する需要は旺盛のようで、湘南新宿ラインに至っては、グリーン車も常に乗車率が高いようです。
それに比べて常磐線の方はやや空席が目立つ印象。
取手、土浦、水戸方面と湘南方面を行き来する需要は少ないのでしょうかね。
常磐線系統は全て品川止まりです。
一利用者のわがままを言わせてもらえば、常磐線の普通列車でも、大船くらいまで足を伸ばすものがあれば面白いんですけどね。
特急形の651系を使った「ぶらり横浜・鎌倉」号という全車指定の臨時快速列車はあるのですが、もう少し気軽に乗れる普通列車があっても良いのかなと。
土休日限定で一日一往復くらいでも良いので、そういう列車があれば是非乗ってみたいところです。
常磐線で普通列車グリーン車の乗車率が思うように伸びていないと思われる理由として、特急系統が充実しているというのも挙げられそう。
基本的に1時間に2本出ています。
(時間帯によっては3本)
平日なら100kmまで普通列車グリーン車と料金がほとんど変わらないし、速くて全席指定なので着席保証もある。
車両は新型のE657系で普通車の座席も普通列車グリーン車と同等かそれ以上に快適とくれば、わざわざ普通列車グリーン車を利用する動機は薄れるかも。
ただ、特急が停まる駅は限られているし、早く目的地に着くことに拘らなければ100kmを超える長距離利用なら料金的にメリットが出てきます。
僕のように、たまにはゆったり快適に鉄道旅を楽しみたいという向きもあるだろうし。
土休日や100kmを超える長距離利用の場合、特急列車を使うと少し割高に感じられるけど、かといって通勤電車の車内とほとんど変わらない味気ない普通列車普通車の車内で長時間揺られるのもちょっと……という場合の選択肢としても、普通列車グリーン車は大いに有りなんじゃないかと思います。
取手駅を出てデッドセクションを通過したらこの日の鉄道旅もいよいよ終盤です。
複々線区間は終わり、車窓風景も幾らか牧歌的になってきます
僕にとってはお馴染みの景色。
この辺りの常磐線の車窓風景は、関東平野の広さをもっとも実感できるのではないでしょうか。
左前方に筑波連峰を望む以外は、視界が遠くへ抜けて行きます。
そして、北へ北へと進むにつれ、北関東特有の少し暗めで色合い深い雰囲気が濃くなっていくように感じます。
常磐線は海側の平野部を通っているので東北本線と比べて勾配線区が少なく、かつては東北本線のバイパス線としての機能も果たし、岩手、青森方面へと向かう数多くの優等列車が設定されました。
今は無き「みちのく」「十和田」「はつかり」「ゆうづる」等の愛称を持つ数々の名列車が駆け抜けた歴史も刻まれているのです。
取手を出て交流区間に入る頃になると、安堵感もあるせいか、少し疲労を意識しました。
そして、また眠気が……。
しかし、寝落ちして水戸まで行ってしまったりすると、これまたちょっと厄介なことになりそうなので、意味もなくデッキに出て眠気を紛らわせたりしました。
そんなこんなで何とか無事に16時48分土浦駅に到着。
久里浜駅から計約3時間に及ぶ普通列車グリーン車の旅が終わり、幾らかの名残惜しさを抱えつつも下車。
列車はここで前5両の切り離しを行う為しばし停車します。
その間に反対側のホームへ行き、グリーン車をカメラに収めました。
まだ旅はこれで終わりではありません。
最後に荒川沖駅に戻らなければなりません。
上り列車が到着するまで少し時間があったので、駅弁のリベンジを果たすべく土浦駅ホーム場にある立ち食いそば屋で軽くかけそばでも食べていこうかと思い立ちました。
(二大鉄道旅グルメと言えばやはり駅弁と立ち食いそばですよね)
が、営業は17時からとのことでまだ準備中でした。
ここで少し待っていても良かったのですが、疲れを感じていたので今回は鉄道旅グルメは断念し、そのまま帰ることにしました。
駅から家まで車を運転する時、やけに目がチカチカすることに気づきました。
何時間も車窓を流れる景色を眺め続けるというのは、目には相当負担だったようです。
次第に眼精疲労から来ると思われる頭痛もしてきて、家に着く頃は頭がガンガンに……。
目を休めるために時々目を瞑ったりした方が良かったのかも。
これも、今後の教訓ですね。
家に着いてからしばらくは夕食も食べる気になれず横になっていました。
乗り鉄という慣れない体験は緊張を強いるものだったようで、心身ともに相当に疲れていたようです。
やはり、成田空港まで行かなくて正解でしたね(^^;
ということで、この日の乗り鉄は終了。
(家に帰るまでが乗り鉄です)
まとめです。
今回、185系の特急「踊り子」号と長時間の普通列車グリーン車に乗ってみて思ったのは、普通列車グリーン車の車内ってこれまで味わったことのなかったちょっと不思議な空間だったということです。
少なくとも僕の感覚ではそうなのです。
従来なら特急列車に乗らなければ座れなかったようなリクライニングシートに座れて、グリーンアテンダントが乗務していて車内販売まで行われているし、特急列車の車内と似ているのですが、乗っているのはあくまで普通列車なのだというその感覚が僕には面白く感じられます。
特急列車は快適性にも配慮されていますが、それでも至上命題はあくまで目的地に早く到達することにあると思います。
おそらくそれは現代では非常に実用的なニーズで、時間に追われているビジネスマンなどが特急列車を利用するというのは決して贅沢な行為ではないと思います。
行楽客にしてもそうかもしれない。
多くの利用者にとって鉄道はあくまで移動手段であって、その移動時間を節約するために余分にお金を払うというのは極めて実利に基づいた選択だと思うのです。
しかし、普通列車グリーン車には特急列車のそういう実用的な側面が無いのです。
目的がゆったり快適な車内空間を提供するということに特化していると言え、それはやはり贅沢なことなのかもしれません。
そのため、特急列車と比べてよりゆったり優雅な時間が流れているように感じられ、それが特急列車とは異なる魅力ではないかと思いました。
乗り鉄はなかなか体力と忍耐力を要しますね。
疲れました。
でも、楽しかったです。
めちゃくちゃ楽しかったです。
旅は良いもんですな。
近々またやりたいです。