晩秋の鉄旅① 651系の快速「ぶらり高尾散策号」の旅編

先日、久しぶりに鉄旅してきました。

 

今回のポイントは大きく三つ。

651系の快速「ぶらり高尾散策号」の旅。

②中央線211系セミクロスシート車による普通列車の旅。

③小田原→土浦、普通列車グリーン車の旅。

 

まず、①の快速「ぶらり高尾散策号」の旅からです。

 

今回の鉄旅、一番の目玉はやはり651系で運行される臨時快速「ぶらり高尾散策号」でしょうか。

当初は土浦−熱海を普通列車グリーン車でまった〜りただ往復するつもりでしたが、当日の朝、急遽臨時快速「ぶらり高尾散策号」にしようと決めました。

ネット上で、最近の車両運用の動きから、常磐線の波動用に使われている651系もそろそろか……みたいな話をちらほら目にし、乗れるうちに乗っておこうと考えた次第です。

 

快速「ぶらり高尾散策号」は日立−高尾を常磐線武蔵野線、中央線を経由して結ぶ全席指定の臨時快速列車。

毎年秋の紅葉シーズンと正月の初詣の時期に運行されているようです。

現在の使用車両はかつての常磐線特急のエースだった651系です。 

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実をいうと、651系に乗るのは24年ぶりでした。

24年前(1994年)は651系常磐線のスーパーひたち号としてデビューしてまだそれほど時が経っていない頃ですが、僕は大学受験のために上野から受験会場のある日立まで一度だけ乗ったことがあるのです。

元々鈍行で日立まで行くつもりだったのですが、倹約家の両親が(珍しくも)せっかくだし今後の人生にも関わる大学受験なのだから651系のスーパーひたち号に乗って行ってはどうかと勧めてくれたのです。

当時、鉄道への関心を失っていた僕でしたが、まだ最新鋭だった651系のスピードと快適な乗り心地を体験し、これが新時代の特急列車なのかといたく感激したものです。

また、これが僕にとって記念すべき在来線特急の初乗車でもありました。

 

そんな、思い出の651系が使用された臨時快速「ぶらり高尾散策号」。

今回僕が乗るのは土浦駅からです。

土浦−高尾は休日お出かけパスのエリア内なので、休日お出かけパスと指定席券を購入。

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両方とも指定席券売機で買おうと思ったのですが、指定席券の方の買い方に少々戸惑ってしまいました。

券売機を操作していて、目的の列車のような臨時快速列車の指定席に当たるような項目がなかなか見つけられず、もしかしたら券売機では買えないのかな?などと思い、結局窓口で購入しました。

座席は窓口のスタッフがすぐにその場で決めてしまい、自分では選べなかったですが、そういうものなのかな?

そんな、まだまだ鉄旅初心者でこういうことに慣れない身ですが、幸い席は自分が望んでいた進行方向に向かって右の窓側席だったので良しとします。

 

ということで、何とか無事に券の購入を済ませ、いそいそホームへ。

快速「ぶらり高尾散策号」は、7時58分発のE657系の特急ひたち号2号が発着していった後にすぐ来ました。

その様子をスマホのカメラで収めようと思ったのですが大失敗の巻。

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僕は元々センスもないし構図などにも特にこだわりはないのですが、それにしても余りに残念な出来栄え(^^;

まあ、笑ってやってください。

 

そして、いざ651系の車内に。

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(終点高尾駅にて)

24年ぶりでしたが、車内を見渡し、やはり化粧板や床などに時の流れを感じました。

しかし、そこは常磐線で特急列車として一世を風靡した車両。

シートにも厚みがあって特急らしい豪華さや重厚感は色褪せていないと思いました。

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列車はグリーン車1両を含んだ7両編成で運行。

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僕の乗った車両は3号車(普通車)でしたが、乗客は数名程度と少なかったです。

プラス520円で特急形車両の快適な座席に座れるし、高尾方面まで乗り換えなしで行けるということでかなりお得な列車だと思うので、もっと沢山乗客がいると思ったし、場合によっては窓側席を確保できないとも考えていたので、少々意外でした。

こういう列車って存在自体が一般的にはあまり認知されていないのかなと思いましたが、帰路の夕方の便はかなりの乗車率だったようですね。

 

土浦駅を出発したのは8時2分でしょうか。

車掌による検札が済むと、金麦で控えめに乾杯。

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土浦以降の常磐線での停車駅は牛久、佐貫、取手、柏。

停車駅ごとに乗客を1両につき2、3名くらいで拾っていく感じです。

臨時快速ということで、やはりスピードは控えめ。

130km/hで常磐路を駆け抜けた往年の走りからは程遠かったですが、特急の後を走っていることもあるのか、常磐線内は比較的飛ばしていたように思います。

駅を通過するときは往年の特急らしさを髣髴させてちょっと興奮しましたね。

藤代‐取手ではもちろん常磐線名物のデッドセクションも通過。

しっかり車内の照明も消えました(笑)

E531系など最新の車両は照明が消えないようになっている)

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列車は柏駅を発車して緩行線北小金井駅を過ぎた辺りから武蔵野線に入って行きます。

この辺りは徐行運転で、時々止まったりもしていました。

運転にかなり慎重を要する区間に思え、ちょっとドキドキしました。

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こういう臨時列車って、ダイヤの合間を縫っての運行で、定期列車の運行を妨げてはいけないのだろうし、かなり運転にも気を使いそうですね。

そんなことを思いつつ、通常ではほとんど通らない線路を走る列車の車窓から見える光景はなかな興味深くてワクワクしました。

 

武蔵野線内の停車駅は南越谷、北朝霞、東所沢、新秋津。

この区間での走りは大分ゆっくりです。

途中、線路に並行していた一般道を走っている車に負けるくらい(^^;

時速にして50~60km/hといったところか。

乗客は常磐線の柏と武蔵野線南越谷駅辺りで結構乗ってきた印象です。

それでも僕の乗っていた3号車の乗車率は4割にも満たないくらいでした。

ただ、グリーン車の方は少々事情が異なっていたようです。

僕の乗っていた3号車を通り過ぎて4号車のグリーン車の方へ行く人が結構居ました。

651系グリーン車は最近のJR東日本の特急形車両ではほとんどお目にかかれなくなった豪華な3列シートで、それを快速・普通列車のグリーン料金で乗れるということで人気があるのか、なかなかの乗車率だったようです。

もっとも、グリーン車の定員は36名と普通車に比べて大分少ないのですが……。

 

客層は高尾山に登ると思われる登山服を着てリュックを背負った熟年夫婦、家族連れの行楽客、中央線沿線の八王子や立川あたりで用のありそうな2.3人くらいの若い女性グループ、後は僕のように列車に乗ること自体が目的と思われる鉄道ファンらしき人たちといったところでしょうかね。

 

新秋津駅を発車してから地下に入り新小平駅を通過し中央線の方へ入って行くのですが、この辺りでも結構スピードが出ていました。

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中央線での停車駅は立川、八王子、そして終点の高尾となります。

 大体の乗客は高尾駅までいましたが、立川駅八王子駅で降りていく人も結構いました。

先述の若い女性グループは八王子駅で降りていきました。

 

列車は10時7分に高尾駅到着。

ここで2時間5分に及ぶ651系での旅が終わりました。

到着間もなく、先頭と最後尾の方のホーム上には651系にカメラを向ける撮り鉄な方々が……。

新参者の僕はなるべく彼らの邪魔にならぬようさっとスマホ651系の姿を収めました。

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編成の中ほどから、回送列車で走り去っていく姿も動画で撮りました。

youtu.be

これ、僕としてはかなり上出来です。

 

カメラを向けていた撮り鉄な方たちの何名かが、651系が走り去ると一斉にホームの階段の方へとダッシュして行きました。

その先で何か撮り鉄魂をくすぐるようなイベントでも控えていたのでしょうか。

構内には「ホーム上で走るのはお止めください!」との注意のアナウンスが響き渡っていました(^^;

 

ということで、まとめです。

今回乗った651系の快速「ぶらり高尾散策号」ですが、僕が乗った土浦駅からは2時間5分の行程で、列車のスピードもゆっくりめで時間も結構かかります。

ただ、乗り換えなしで、しかも特急形車両の座席にゆったり座っていけるので、520円余分に払う価値は十分過ぎるほどあるのではないかと思います。

特に熟年のカップルなんかには良いのかも。

僕も今度は彼女と乗りたいです(妄想)

 

また、今回のような臨時列車に乗るのは初めてだったのですが、こうした複数の路線を跨るような変則的な運行経路も、全国に網目のように線路が繋がっている元国鉄のJRならではといった感じで、なかなか面白いです。

 

快速「ぶらり高尾散策号」は来年も多分運行されるのでしょうが、651系で運行されるのかどうかは定かではないようです。

ファンの間では、最近水戸支社に戻ってきたE653系1編成が運用に入るのではなどとも推測されているようです。

僕は今回久しぶりに651系に乗れて十分満足することが出来ました。

ただ、651系の往年の走りも、もう一度体験してみたいかな。

651系自体の特急運用は高崎線系統の草津号やスワローあかぎ号で残されているので、これらも近いうちに乗ってみようかと思っています。

 

今回の記事はそんなところです。

次回は②の「中央線211系セミクロスシート車による普通列車の旅編」を書こうかと思います。

(予定は未定)